2015年2月22日日曜日

トーベ・ヤンソン生誕100周年記念で、遂にムーミンバレエが登場

最近「ムーミン」を再読している。スウェーデン語が出来ないので、原著は無理。手近な英語で読んでいるわけだが、登場人物の性格描写、心理描写に舌を巻いている。一応子供向けということになっているものの、大人の方が味わい深く楽しめるのではないか。(作者がスウェーデン系フィンランド人であるため、原著はフィンランド語ではなくスウェーデン語。)

日本人はムーミンが好きだ。大好きだ。日本では1969年から4度もTV番組化された。

日本ほどではないが、またアメリカ合衆国や南アフリカではあまり知られてないものの、ムーミンは世界各地で人気者だ。子供向けに書かれた原作9冊は34か国語に訳され、ロンドンの『イブニング・ニューズ』(The Evening News)紙に連載された大人向け4コマ漫画は、世界40紙以上に転載された。スウェーデン、ソ連、ポーランド、ドイツでもTV化されたらしい。

2013年の夏、約3週間フィンランドを旅行した。ロヒヤ(Lohja)で琉球古武術保存振興会の国際セミナーに参加後、フィンランド人のパートナーと一緒に親戚・友人巡りをしたわけだが、初めての本格的フィンランド旅行とあって、ロヴァニエミ(Rovaniemi)のサンタクロースとナーンタリ(Naantali)の「ムーミマーイルマ」(Muumimaailma)、英語名「ムーミンワールド」(Moomin World)ははずせない。

テーマパーク「ムーミンワールド」では、ムーミンの世界が等身大に再現! なかなか楽しめる。だが、入場料・飲食料金とも高い。家族4人で行ったりすると結構な出費になる。(日本での人気を反映してか、日本人の若いカップルや熟年カップルがやたら目についた。)

ムーミンワールドの地図
5階建てのムーミンハウス
ムーミンハウスの中はこんな感じ
屋外でも物語の場面を再現

ここまで来たからには、やはり地元でムーミングッズを手に入れたいが、マグカップなど日用品はオフィシャルの「ムーミンワールド」や「ムーミンショップ」ではなく、スーパーマーケットで買うと断然お得!

柄違いのシリアルボール4個をスーパーで購入。1個10ユーロ程度

スーパーで売っていないニョロニョロのぬいぐるみは、やむなくムーミンワールドで入手した。



 ムーミングッズをはじめとするムーミンの知的所有権は、作者トーべ・ヤンソン(Tove Jansson)の姪ソフィア・ヤンソン(Sophia Jansson)が管理している。ディズニーの買収オファーを蹴り、愛する叔母トーベが残した世界的遺産ムーミンを家族の手で守ろうとしているのだ。ソフィアはトーベ・ヤンソンの傑作Sommerboken(邦題『少女ソフィアの夏』)の主人公でもある。トーベに可愛がられたらしい。

ムーミン関連資料が最も充実しているのは、タンペレ美術館内の「ムーミン谷」。トーベ・ヤンソンのオリジナル作品が2000以上展示してある。見どころは凝りに凝ったムーミンハウスの模型や、手描きイラストなど。

ムーミンはこれまで、オペラや劇にもなっている。更に、2014年がトーベ・ヤンソン生誕100周年記念だったことを受けて、様々なイベントが企画・開催されている。劇場映画『ムーミン 南の海での楽しいバカンス』は2月13日に日本で公開されたばかり。原作は新聞連載の4コマ漫画だ。また、2月19日から3月15日まで、愛媛美術館で『MOOMIN! ムーミン展』が開催中。

そして、遂に登場したのが、ムーミンバレエ! 上演するのはフィンランド国立バレエ団。本格的だ。でも、ムーミンの着ぐるみを着るのかな?

Comet in Moominland ballet

やっぱり。。。

Comet in Moominland ballet

超動きにくそ~。

BBC NEWSBEAT

バレエ的な動きはムーミン以外の登場人物が担当するとのこと。なんとなく納得する。

原作は『ムーミン谷の彗星』。開幕は3月6日。会場はヘルシンキの「Ooppera」。チケット代42ユーロ。ムーミンファンの皆さん、たまたまその頃フィンランド旅行予定の皆さん、是非如何ですか?

【関連ウェブサイト】
All Things MOOMIN」(ムーミンの日本語公式ウェブサイト)
劇場映画「ムーミン 南の海での楽しいバカンス」公式ウェブサイト
ムーミンランド」(英語)
タンペレ美術館「ムーミン谷」(日本語)
愛媛県美術館

【関連記事】
限りなく完璧に近い人々(4)耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶフィンランド人 (2014年9月1日)
フィンランドの夏が世界一である10の理由 (2014年6月20日)
フィンランド語で「犬」を何というか (2014年4月24日)

0 件のコメント:

コメントを投稿